これまで乗っていた愛車を、乗り換えや引越しなどの理由で処分しなければいけなくなることもあります。その際、どのように処分すればよいかわからず、悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、車を処分する方法と具体的な手続きについて解説します。また、処分で必要となる書類や費用についても併せて紹介します。この記事では車を適切に処分する方法が理解できるので、車の処分を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
カルノリレンタカー株式会社 代表取締役
勇翔太
平成元年生まれで、多岐にわたるビジネスを展開してきた起業家。カルノリレンタカー株式会社(現在24店舗)と次世代株式会社の代表取締役を務め、さらにBUCKET LIST株式会社やエーストータルサービス(引越し・不用品回収)など複数の企業に出資している。
引っ越し業に携わる中、母子家庭や非正規雇用者を大好きな車で支援したいと考え、中古車販売店を開業したのち、レンタカー事業「カルノリレンタカー」をスタート。中古車販売事業とレンタカー事業を運営する知見から、車に関する有益な情報をより多くの人に伝えたいという想いを持っている。
また多数メディアにも出演している。直近では2024年4月に放送された『令和の虎CHANNEL』に出演。
車を処分する方法
車を処分するには、主に以下の方法があります。
- 中古車買取業者に買取を依頼する
- 下取に出す
- オークションなどで他人に譲渡する
- 廃車にする
それぞれに特徴があり、利点や注意点を理解することで、より適切な方法を選べるようになります。ここでは、具体的な処分方法とそのポイントについて詳しく解説します。
中古車買取業者に買取を依頼する
中古車買取業者は、車を現金化したい場合に最適な選択肢です。業者が査定を行い、提示された金額で納得できれば、その場で契約が成立します。
買取を依頼するメリットは手続きが簡単で、現金をすぐに受け取れる点です。また、買取価格の相場を複数の業者で比較することで、より高値で売却できる可能性があります。時間の節約にもなり、忙しい方に最適です。
ただし、車種や年式、走行距離によっては査定額が低くなる場合があります。また、業者によって提示額が異なるため、慎重に比較が必要です。買取に必要な書類も事前に確認しておくとスムーズです。
下取に出す
新しい車に乗り換える場合は、現在の車をディーラーに下取に出すことで処分できます。
下取に出せば新車購入時に手続きが一括で済み、煩雑さが軽減されます。また、下取額が新車の購入費用に充当されるため、支払い総額が抑えられる点もメリットです。下取サービスを利用することで、手続きの負担が減るのも大きな魅力です。
ただし、下取の場合、一般的には買取業者に売却する場合よりも下取額が低くなります。極端に低い金額で下取をされないように、市場価値を把握しておくことが大切です。ディーラーごとの下取条件を比較することも重要です。
オークションなどで他人に譲渡する
個人売買やオークションサイトを利用して車を譲渡する形式で処分する方法もあります。
この方法のメリットは、ニーズに一致すれば、買取業者より高額で売れる可能性があることです。特に、希少価値のある車の場合は需要が高まります。買い手が見つかると納得の価格で売却できる点が魅力です。
ただし、買い手との交渉や書類手続きに手間がかかる点に注意が必要です。また、取引相手が信頼できるかどうかの確認も重要です。詐欺などのリスクにも注意しましょう。取引履歴を記録しておくことも対策の一つです。
廃車にする
車が古くなって価値がなくなった場合や、修理費用が高額な場合は廃車という選択肢も検討しましょう。
廃車にする際は、専門の廃車業者を利用すれば、手続きがスムーズに進みます。リサイクル部品として利用されることもあり、環境保護にも貢献できます。還付金や税金の一部が返金される可能性もあります。
廃車にする場合、廃車費用が発生する可能性を考慮しておきましょう。業者によっては、無料引取が可能な場合もあります。還付金の返金などもあるため、信頼できる業者を選ぶことが重要です。廃車証明書の取得を忘れないよう注意しましょう。
車を処分した方がいい状況
車の処分を検討すべきタイミングには、いくつかのパターンがあります。ここから解説する状況に当てはまる場合、早めの対応が必要です。適切な処分を行うことで、不要な負担を軽減し、新しい生活に備えることができます。
運転免許証を返納した時
高齢化や体調の変化により、運転免許証を返納する人が増えています。近年は高齢になって車を使わなくなった人が、自主的に返納するケースが増えています。この場合、車を保有する理由がなくなるため、処分を検討することが一般的です。
車を運転する頻度が減ると、車庫や駐車場を借りている場合、維持費が無駄になる可能性があります。そのため、思い切って処分することも検討しましょう。年金生活に入った場合は、余計な支出を抑えるためにも早期の処分が推奨されます。家族と相談し、最適な処分方法を選ぶと良いでしょう。
引越しなどで車を使わなくなった時
都市部に引っ越すと、電車やバスが便利なので、車がいらなくなることが多いです。駐車場の確保が難しい地域では、維持費は大きな負担です。こうした状況では、車を手放すことを検討するのが賢明な選択です。引越し先の生活スタイルに合った交通手段を確認し、不要な出費を避けるためにも計画的な処分が求められます。
駐車場代や保険料の支払いが継続されることを防ぐため、早めの処分が有効です。車を手放すことで、新しい生活への負担を軽減できます。引越し先の交通手段を事前に調査しておくと、スムーズな判断が可能です。
何年も車を放置している時
長期間使用していない車は、エンジンやタイヤの劣化や車体のサビなどが進み、再利用が難しくなることがあります。また、放置された車は近隣住民に迷惑をかける可能性もあるため、早めの対応が必要です。
特に、駐車場代を無駄に支払い続けている場合は、適切な処分を検討することで経済的な負担を軽減できます。自治体によっては、放置車両に対する罰金が科される場合があります。近隣住民とのトラブルを防ぐためにも早期の対処が必要です。放置する前に査定を依頼し、買取の可能性を検討するのも一案です。
重大な故障が発生した時
エンジンやトランスミッションなど、修理費用が高額になる故障が発生した場合は修理を行うか処分するかの判断が求められます。修理費用が車の市場価値を上回る場合は、処分を検討する方が経済的に合理的です。
特に古い車の場合、維持費が高くなる可能性があるため、買い替えを選択する人も多いです。修理費用と車の価値を比較して、どちらが経済的かを判断しましょう。修理か処分かを判断する際は、査定を依頼しどの程度の価値が残っているか確認しましょう。特に、車の走行距離や年式をよく考えて判断することが大切です。
車に乗れなくなった時
何らかの理由で車に乗れなくなった際も、処分した方がよいでしょう。使用者が病気にかかったり亡くなったりすると、車を使う人がいなくなることがあります。乗り続けることも可能ですが、誰も使わない場合は処分することをおすすめします。
なぜなら、使用者が車に乗れなくなっても、自動車税や維持費はかかるためです。車に希少価値があったりニーズがあったりする場合は、売却も可能です。すぐに処分することが難しい場合は、買取業者などに相談してみましょう。適切なアドバイスをもらえる可能性があります。
車を売って処分する場合の手続き方法
車を売って処分する際は、事前の準備や正確な手続きを進めることでスムーズに進行します。以下は具体的な流れです。
- 査定を申し込む
- 必要書類の準備
- 査定を受ける
- 車の引き渡し
- 入金確認
それぞれの手続きを詳しく見ていきましょう。
査定を申し込む
車を売る第一歩は、査定を申し込むことです。複数の買取業者に依頼することで、査定価格の比較が可能となり、最適な売却先を見つけられます。インターネット査定や電話査定を利用すれば、迅速な対応が可能です。
業者によっては無料査定を提供しているところも多いので、積極的に活用しましょう。車を適切に処分するためには、査定を依頼する際に状態を正確に伝えることが重要です。傷や修理歴なども詳細に記載することで、適正な査定が期待できます。不当に安く買取をされないように、必ず複数の買取業者に査定を依頼しましょう。
必要書類の準備
査定の申し込みが終わった後は、必要書類を準備しましょう。必要な書類は普通自動車と軽自動車で異なります。書類に不備があると手続きが遅れる可能性があります。事前にリストを作成し、不足がないか確認しましょう。書類の中には、車の中で保管しているものと市役所などの役場で発行してもらう必要があるものがあります。
車の中で保管しているものは、ダッシュボードなど入っていることが多いため確認しましょう。役場で発行が必要なものは、手続きに時間がかかるため早めに準備をしておくことが重要です。コンビニで取得できることもあるため、そういった手段も活用しましょう。
査定を受ける
査定を依頼し、必要書類の準備まで終わったら、次は実際に業者の査定を受けます。査定は必ず複数の業者から受けましょう。なぜなら、複数の業者に査定を依頼して比較することで、より高い買取価格を得る可能性があるからです。
査定は店舗に車を持ち込むか買取業者に訪問してもらうかのいずれかが一般的です。訪問して査定をしてもらう場合、出張料がかかるケースもあるため、査定を依頼する際に事前に確認しておきましょう。
査定では、車の外観やエンジンの状態などが評価され、最終的な買取価格が提示されます。そして、買取価格に納得したら車を売却します。
車の引き渡し
買取の契約が成立したら、車を引き渡します。引き渡し時に必要な書類を忘れずに準備し、業者と確認を行いましょう。車を引き渡すと、基本的にはそれ以降は触れなくなります。そのため、忘れ物があった場合は回収が難しくなります。引き渡し時に車内に個人情報や貴重品が残っていないか確認することが重要です。
契約から車の引き渡しまで日数が空く場合は、車を管理しなければいけません。引き渡すまでに事故などで車に傷がつくと、今後の手続きで支障が出る恐れがあります。そのため、細心の注意を払って車を扱いましょう。
入金確認
車を引き渡した後、約束通りの金額が振り込まれることを確認します。買取代金の支払いは、銀行振込が一般的です。多くの場合、数日以内に入金されます。振込手数料の有無や入金予定日を事前に確認しておくことで、トラブルを防げるため、契約時に確認しておきましょう。
買取業者の中には、買取代金を現金で支払ってくれるケースもあります。ただし、査定からそのまま買取の場合、対応できないこともあります。そのため、現金で受け取りたい場合は、査定依頼時に確認するか事前にホームページなどを確認しておきましょう。
車を譲渡して処分する手続き方法
車を譲渡することで処分を進める方法は、知人や家族に車を渡す場合に適しています。譲渡にはいくつかの注意点があり、適切な手続きが必要です。ここでは譲渡に必要な基本情報と手続きの流れを解説します。
必要書類の準備
車を譲渡するには、車検証や譲渡証明書などを準備する必要があります。これらの書類を揃えることで、スムーズな手続きが可能になります。車検証や自賠責保険証は車に常備されている場合が多いですが、譲渡証明書や印鑑証明書は役所で発行を依頼する必要があります。また、車の所有者が複数人の場合は、全員の同意と印鑑証明が必要です。
車を譲り渡す側と譲り受ける側で準備するものが異なるため、それぞれが必要な書類を確認しながら揃えましょう。1つでも書類が欠けていると、手続きが進まないため、必要書類を確認しながら準備を進めます。
名義変更
譲渡後の車の名義変更は重要な手続きです。名義変更を行わないと、旧所有者に税金や保険の請求が届く可能性があります。名義変更の手続きは運輸支局で行います。基本的には、以下の流れで進めてください。
- 必要書類を揃える
- 運輸支局に行く
- 手数料納付書に記入し、収入印紙を購入
- 必要書類を提出
- 新しい車検証を受け取る
名義変更には手数料がかかるため、事前に金額を確認しておきましょう。名義変更の手続きは、一般的には譲り受ける側が行います。ただし、書類の準備には譲り渡す側の協力が不可欠です。そのため、コミュニケーションを取りながら、手続きを進めましょう。
車の引き渡し
名義変更が完了したら、後は車を引き渡すだけです。車の引き渡し時には、双方で確認事項をしっかりチェックすることが重要です。引き渡しの際は、特に以下の点を入念に確認しましょう。
- 車の状態確認(傷や故障の有無)
- 書類の再確認
- ナンバープレートの変更(必要に応じて)
ここで確認を怠ると、後からトラブルになる可能性があります。車の状態を確認する際は、写真を撮影して記録を残すことをおすすめします。撮影することで、後からトラブルが発生した際の証拠として活用できるからです。書類の不備がないかを再確認し、相手方と合意した内容を記録に残しましょう。
車を廃車にする場合の手続き方法
車を廃車にする際は、解体や手続きの流れを正しく理解する必要があります。このセクションでは、廃車手続きに必要な具体的な方法を紹介します。廃車にする方法を把握して、スムーズな手続きができるように準備を行いましょう。
車を解体する
車を廃車にするには、まず車を解体業者に引き渡す必要があります。解体業者は、自治体に登録されている合法な業者を選びましょう。違法業者を利用すると、環境問題や法的トラブルに発展する可能性があります。口コミや評判などを事前にチェックし、依頼する解体業者を決めましょう。
解体業者を選んだら、基本的には以下の流れで進めます。
- 業者に連絡し、解体スケジュールを決定
- 車を業者に引き渡し、解体証明書を受け取る
- 車に搭載されているパーツが再利用可能な場合は、売却して利益を得る
解体証明書は、廃車手続きに必要な重要書類です。紛失しないよう注意してください。
必要書類を準備する
解体が完了するか解体作業と並行して、手続きに必要な書類を準備しましょう。廃車手続きを行う際は、車検証や自賠責保険証に加えて、解体証明書やナンバープレートも必要です。書類を事前に揃えておくことで、手続きがスムーズになります。
特に、解体証明書は解体業者から受け取るため、早めに手配しておきましょう。ナンバープレートも必ず解体業者から受け取りましょう。役所で発行してもらわなければいけない書類もあるため、こちらも早めに準備しておきましょう。書類の不備があると手続きが遅れるため、内容をしっかり確認してください。
運輸支局もしくは軽自動車協会で手続きを行う
書類の準備まで完了したら、廃車の手続きを行います。廃車手続きは運輸支局または軽自動車協会で行います。以下の手順を参考に進めてください。
- 必要書類を持参し、運輸支局または軽自動車協会へ行く
- 窓口で廃車手続きの申請書を記入
- 手数料納付書を作成し、収入印紙を購入
- 申請書類を提出し、受付確認を受け取る
これらの手続きが完了すると、正式に廃車として登録が抹消されます。軽自動車の場合は軽自動車協会が担当窓口となるため、車種によって対応先が異なる点に注意してください。
還付金があれば受け取る
廃車手続きが完了した後、自動車税や重量税の還付金が受け取れる場合があります。還付金は、以下の手順で確認してください。
- 地方税事務所や運輸支局で還付金の手続きを確認
- 必要書類(口座情報や本人確認書類)を提出
- 指定した銀行口座に還付金が振り込まれる
還付金が発生するかどうかは車種や地域によって異なるため、事前に確認しておくと良いでしょう。還付金を受け取ることで、廃車にかかった費用の一部を補填することが可能です。これらの手続き方法を参考にし、適切に進めることでスムーズな廃車処理が実現します。
車を処分するために必要な書類
これまでの解説にも出てきましたが、車を処分するためには書類が必要です。必要書類が揃わなければ、処分の手続きが進められません。ここでは売却や譲渡の場合と、廃車にする場合で必要な書類について解説します。
車を売却や譲渡で処分する場合
売却や譲渡で車を処分する場合、以下の書類を必ず用意しなければいけません。
- 自動車検査証
- 自賠責保険証明書
- 自動車リサイクル券
- 振込口座情報
加えて、普通車の場合は、以下の書類も必要です。
- 自動車納税証明書
- 印鑑証明書
- 実印
- 譲渡証明書
- 委任状
軽自動車では次の書類も用意しましょう。
- 軽自動車納税証明書
- 印鑑(認印でも可)
- 自動車検査証記入申請書
印鑑証明書は事前に役所で発行してもらう必要があるため、処分を決めたら早めに手続きを行いましょう。
廃車として処分する場合
車を廃車として処分するためには、次の書類が必要です。
- 車検証
- 解体証明書
- 自賠責保険証
- 印鑑証明書
- 実印
- ナンバープレート
解体処分の際は、解体業者から受け取る解体証明書とナンバープレートが必須です。廃車手続きでは、税金が還付される場合もあるため、詳細を確認しておくと良いでしょう。また、書類は正確に記入し、提出先の指示に従って手続きを進めましょう。
車の処分に必要な費用
車の処分には費用がかかることがあります。方法によって必要な費用は異なるため、事前に確認しておきましょう。ここでは、売却と廃車処分、それぞれで必要となる費用を解説します。どの程度の費用がかかるかを把握して、準備をしておきましょう。
売却などでかかる費用
車を売る際に費用がかかることを考えたこともない人もいるのではないでしょうか。車を売却する場合、以下の費用が発生する可能性があります。
- 名義変更手数料:20,000円程度
- 査定手数料:数千円程度
- 印紙代:500円
- レッカー費用:5,000~数万円程度
上記以外にも印鑑証明書や住民票などの発行費用も必要です。売却先によっては手数料を負担してくれる場合もあります。事前に見積もりを取り、条件を確認することが大切です。費用面を確認したうえで、売却条件を比較検討し、自分に最適な選択を行いましょう。
廃車処分でかかる費用
売却では費用がかからないこともありますが、車を廃車にする場合は費用がかかることは少なくありません。廃車の場合かかる費用は以下の通りです。
- 解体費用:20,000円程度
- 運搬費用:10,000~20,000円程度
- 廃車手続き手数料:10,000円程度
ただし、還付金やリサイクル料金の返還によって実質的な負担が軽減される場合があります。業者に相談して詳細を確認しましょう。解体業者によってはこれらの費用を全て、負担してくれる場合もあります。費用に関する不安がある場合は、複数の業者に問い合わせて比較検討することをおすすめします。
古い車をお得に処分するポイント
古い車を処分する際は、工夫次第でコストを削減できます。以下のポイントを参考にしましょう。
- 見積もりを依頼して比較する
- 早めに処分を決断する
- 税金の還付がないか確認する
- 車をきれいにしておく
それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。
見積もりを依頼して比較する
複数の業者に見積もりを依頼し、条件を比較することで最適な処分方法を選べます。複数の業者に依頼する場合、1社ずつやり取りをしていると膨大な手間と時間がかかります。そのため、複数社に見積もりを依頼する場合は、一括査定サービスを活用すると効率的です。
一括査定サービスは、1回情報を入力することで、いくつもの業者から簡易的な査定を受けられるサービスです。簡単に複数の業者から見積もりを受け取れるため、効率的に比較検討ができます。見積もり時には車の状態や年式、走行距離などを正確に伝えることで、正しい評価を受けることが可能です。
早めに処分を決断する
車を処分する際は、早めに決断することが重要です。なぜなら、車の価値は時間とともに下がるからです。買取の場合、1日違うだけで数万円下がることも珍しくありません。そのため、早めに決断することで、売却価格を最大化できるでしょう。車の価値が下がる前に早めに動けば、よりお得に売ることができます。
また、早めに決断すればそれだけ維持費を安く抑えられます。特に駐車場などを借りている場合、早期に決断することで、固定費の削減も可能です。車が必要なくなったら、素早く行動することが、金銭的に得をする最善の方法です。
税金の還付がないか確認する
車を廃車処分にする場合は、税金の還付がないかを確認しましょう。既に納めている自動車税や重量税、自賠責保険は還付されることがあります。廃車手続き後に発生する還付金を確認することで、コストを軽減できます。廃車手続きをする際に、地方税事務所や運輸支局で手続き方法を相談してください。
還付金は、申請を怠ると受け取れない場合があるため、忘れずに確認しましょう。業者に解体を依頼する場合も、還付されるお金がないかを必ず確認してください。悪質な業者の場合、説明もなく還付金を返金されない場合もあります。
車をきれいにしておく
車を売却や譲渡で処分する場合は、きれいにしておくことをおすすめします。なぜなら、車を清掃しておくことで、査定額が上がる場合があるからです。特に内装や外装の手入れに注意を払いましょう。手入れが行き届いた車は、見た目の印象が良くなるだけでなく、業者からの評価も向上します。
外装は洗車してワックスなどで磨きましょう。内装はゴミや埃を取り除き、全体の拭き掃除を行います。また、タバコを吸っていたりペットを乗せていたりした場合、においが残っている可能性があります。また、食べ物のにおいが残っていることもあるため、消臭も行いましょう。
車の部品ごとの処分方法
車は部品ごとに処分できる場合があります。ここからは、需要も多い次の部品ごとの処分方法について解説します。
- タイヤ
- バッテリー
- バンパー
- オイル
それぞれをどのように処分するかを見ていきましょう。
タイヤ
不要になった車のタイヤは、リサイクルが可能な部品の一つです。処分方法としては、タイヤ専門のリサイクル業者やガソリンスタンドに依頼するのが一般的です。
これらの業者では、古いタイヤを引き取った後、再利用可能な素材として加工する場合があります。地域によっては自治体が回収サービスを行っていることもあります。自治体のホームページなども確認してみましょう。
なお、処分に費用が発生する場合があるため、事前に料金を確認することをおすすめします。また、状態が良好なタイヤであれば中古市場での売却も視野に入れることができます。
バッテリー
車のバッテリーは有害物質を含むため、適切に処分することが求められます。ディーラーやカー用品店では、古いバッテリーを引き取るサービスを提供していることが多いです。
処分されたバッテリーは、専門業者によってリサイクルされ、鉛やプラスチックなどの素材として再利用されます。自治体によってはバッテリー専用の回収ボックスを設置している場合もあります。
バッテリーは化学物質含むため、気軽に処分できるものではありません。処分の際は、環境への負荷を最小限に抑える方法を選ぶことが重要です。不要になったバッテリーは車内に放置しないよう注意しましょう。
バンパー
車のバンパーはプラスチックや金属など、リサイクル可能な素材で作られています。処分方法としては、修理工場や解体業者に引き渡すのが一般的です。状態が良ければネットオークションなどで売れることもあります。出品して売れなかったら業者に引き渡してもいいでしょう。
解体業者では、バンパーを回収後、リサイクル工程で再利用可能な形に加工します。また、状態が良好であれば、中古パーツとして再販売されることもあります。処分にかかる費用は業者によって異なるため、事前に確認しておくと良いでしょう。環境への影響を考え、信頼できる業者を選ぶことが重要です。
オイル
エンジンオイルやギアオイルなどの廃油は、適切に処理しないと環境汚染の原因となるため、専門業者に依頼することが必要です。ガソリンスタンドや整備工場では、オイル交換と併せて古いオイルを引き取るサービスを提供していることが一般的です。
回収されたオイルは、再生処理を経て燃料や工業用オイルとして再利用される場合があります。また、自治体が廃油専用の回収拠点を設置しているケースも少なくありません。廃油を流しに捨てたり、無許可の場所に廃棄したりすると罰則を受ける可能性があります。そのため、必ず適切に処分しましょう。
よくある質問
ここからは、車の処分に関して多く見かける質問を紹介します。多くの方が疑問に思うことをここで確認し、スムーズに処分の手続きができるようになりましょう。
車を処分したら保険はどうなる?
通常、車両売却や廃車手続き後に保険会社へ連絡し、契約を解約または変更します。解約時には未使用分の保険料が返金されます。契約内容や返金額について詳細を確認しておきましょう。
新たに車を購入する予定がある場合、保険の引き継ぎが可能かも相談することをおすすめします。事前に保険会社に連絡し、必要書類や手続き内容を確認することで、スムーズに進めることができます。
車を処分したら自動車税は還付される?
車を処分すると、自動車税の一部が還付される場合があります。特に、廃車手続きを行うと、残りの課税期間に対応する金額が還付対象となります。
還付手続きを進めるには、地方税事務所で必要書類を提出し、口座情報を登録します。還付金額は自治体ごとに異なるため、事前に確認しておくと安心です。還付金を受け取ることで、処分にかかる費用の一部を補填できます。
まとめ
この記事では車を処分する方法について詳しく解説しました。車を処分する場合、売却や処分、解体といった方法があります。どの方法が良いかは所有者の状況によるため、適切な処分の仕方を検討してください。
処分方法によってはお金が手に入ることがあります。ただし、そのためには適切な処分が必要です。今回解説した内容を参考に、入念に処分の方法を調べて最適な処分の仕方を選びましょう。