ひとくち頬張れば、ふっと笑みがこぼれる——そんな“体験”を届ける和スイーツ店が、いま大阪・天満で注目を集めている。
店名は「一口の幸せ」。和と洋の魅力を融合させた新感覚の大福アイスや、全国から選び抜いた素材で作るスイーツがSNSでも話題を呼び、連日多くの人が訪れている。
そんな店の誕生には、ある実業家の意外な決断と強い想いがあった。
今回は、店主の勇さんにお話をうかがいながら、「一口の幸せ」が生まれた背景と、そのこだわりを紐解いていく。
天満の街角に現れた和スイーツのオアシス

大阪・天満宮のすぐ近く。観光客や地元の人々でにぎわう天神橋筋商店街の一角に、「一口の幸せ」は静かに佇んでいる。外観はシンプルながらも、どこか温かみがあり、近づくだけで甘い香りとともに優しさが伝わってくる。
オープンからわずか数日で、店の前には行列ができ、SNSでは「映え」と「本物の味」を両立したスイーツとして話題沸騰。だが、それ以上に多くの人を惹きつけているのは、“ひとくちで笑顔になれる”という、シンプルながらも深い体験だ。
「一口の幸せ」——店名に込められた想い

「一口の幸せ」という名前には、店主・勇さんのシンプルで強い願いが込められている。
「毎日がうまくいくわけじゃない。でも、せめて一口だけでも、幸せになれる瞬間を届けたい。」
忙しい現代人にとって、スイーツは“ご褒美”であり、“癒し”であり、“記憶”に残る時間でもある。そんな中で、“ひとくちで幸せになれる味”を追求し続けた結果、この名前にたどり着いた。
人気メニュー・大福アイスの魅力とは?



看板商品は「大福アイス」。もちもちの求肥(ぎゅうひ)で、上質なアイスを丁寧に包み込んだ逸品だ。
求肥とは、粉状にしたもち米に砂糖や水あめを混ぜて練り上げた、弾力のある柔らかい和菓子素材である。その“もちもち”食感を最大限に活かすため、できたての求肥を使用している。
素材はすべて、店主自らが試食を重ね、全国から選び抜いたものだけを使用。
抹茶は京都宇治の老舗製茶店から直送、苺は契約農家から完熟状態で届き、チョコレートはベルギー産の高級品を厳選。
まさに「映えるだけじゃない、本当に美味しい和スイーツ」を体現している。


ラインナップには、定番の宇治抹茶やベルギーチョコレートに加え、農家直送の苺、濃厚ミルク、香り高い黒ごま、リッチバニラなど多彩。さらに、季節限定のテイストも随時登場し、訪れるたびに新しい発見と感動がある。
「和」と「洋」が絶妙に溶け合ったこの大福アイスは、口に入れた瞬間にとろけ、まさに“一口の幸せ”を体感させてくれる。
おやつにも、おつまみにも。「極みあられ」が密かな人気


スイーツは甘いだけじゃない。
「一口の幸せ」では、“大人の贅沢”として開発された「極みあられ」シリーズも人気だ。
黒こしょう、トリュフ、一味、カレーなど、スパイシーでクセになるラインナップが揃う。


お茶やビールとの相性も良く、贈り物や手土産としても喜ばれている。見た目にも高級感があり、男女問わずファンが増えている。
“飲むスイーツ”という贅沢。一口の幸せが届ける本物のドリンク


看板商品の「大福アイス」と並び、今や多くのファンを持つのが“飲むスイーツ”とも呼ばれるドリンクメニューだ。素材の味を最大限に引き出した繊細な一杯が、日常にそっと「一口の幸せ」を届けてくれる。
定番の「抹茶ラテ」には、京都・祇園辻利の上質な抹茶を使用。一杯ずつ丁寧に点てられた抹茶の奥深い香りと味わいに、ミルクのまろやかさがやさしく寄り添う。甘さは控えめで、飲むほどに心がすっとほどけていくような余韻を残す。

「果肉たっぷりイチゴオレ」は、農家から直送される完熟苺を贅沢に使用し、ミルクと絶妙にブレンド。まるでデザートをそのまま飲んでいるようなご褒美感のある味わいが、幅広い世代に愛されている。

さらに、素材本来の旨みを活かした「果肉ソーダ」も人気だ。果汁ではなく、果肉そのものをたっぷりと使い、香料や甘味料に頼らずに仕上げた一杯。アップル・白桃・オレンジの3種のラインナップは、まさに“果実を飲む”感覚。
爽快感とやさしい甘さが、暑い日や疲れた心にそっと寄り添ってくれる。

そして、コーヒー派におすすめなのが「カフェラテ」。自家焙煎で香り高く仕上げた豆を使用し、ミルクのみでまろやかさをプラス。甘さを足さず、素材の風味そのままで勝負するからこそ、体にじんわりと沁みわたるやさしい一杯となっている。
見た目だけではなく、“本物”にこだわったドリンクの数々。どれも、最初の一口でその違いを感じ、最後の一滴まで心に残る——。
それが、和スイーツ専門店「一口の幸せ」が届ける“飲むスイーツ”である。
店内でゆっくり味わう、和スイーツの贅沢時間
店内には落ち着いた雰囲気のイートインスペースも用意されており、買ったその場でスイーツを楽しむことができる。
テーブル、やさしい照明、控えめに流れる和のBGM。まるで旅先のカフェに立ち寄ったかのような静かで穏やかな空気に包まれている。
「外は暑くても、ここに来るとほっとする」
「子どもと一緒にゆっくり味わえるのが嬉しい」
そんな声が多く寄せられるのも納得だ。
「また来たくなる」——SNSにあふれるお客さんの声
InstagramやTikTokなど、SNSでも「一口の幸せ」は注目を集めている。スイーツの魅力はもちろん、写真やリール動画から伝わるお店の雰囲気や世界観に惹かれる人も多い。
「#一口の幸せ」「#和スイーツ」「#大福アイス」で検索すれば、笑顔の写真や美しいスイーツがズラリと並ぶ。口コミでは、
- 「映えだけじゃなくてちゃんと美味しいのが嬉しい」
- 「彼氏と行って、雰囲気も味も最高だった」
- 「おばあちゃんに持って行ったらすごく喜ばれた」
など、あらゆる世代から好評を得ている。
地域に根ざして——天満宮のふもとで続く日々


「一口の幸せ」があるのは、歴史ある大阪天満宮のふもと。観光地としてのにぎわいに加え、地元の人々の生活も交わる“温かい街”だ。
季節ごとのお祭り、参拝帰りの常連客、近隣の商店とのつながり。お店は単なるスイーツショップではなく、街の人々にとっての「集う場所」としても愛され始めている。
“本当に美味しい”を届けたくて——始まりは、ひとつの想いから

勇さんは、引越し業や中古車販売、レンタカー事業など、多岐にわたるビジネスを展開してきた実業家である。
そんな彼が、まったくの異業種であるスイーツ業界に挑戦した。そのきっかけは、2年前にふと感じた「スイーツ屋の社長ってかっこいい」という素朴な憧れだった。
だが、ただの思いつきでは終わらなかった。実際にさまざまなスイーツ店を巡る中で、「心から美味しいと思える店が少ない」という違和感を抱き、自分で理想の味を追求してみたいという想いが芽生えていった。
そうして立ち上がったのが、「一口の幸せ」である。この店名には、一口で笑顔になれるような、本当に美味しいスイーツを届けたいという願いが込められている。
異業種からの参入であっても、いや、だからこそ見える視点と本気のこだわりが、この店の原点となっている。
行動力と信頼——若きパートナーと歩む日々

このスイーツ店のもう一人の立役者が、運営責任者の川野さん。
勇さんと川野さんの出会いは4年前。サッカーを通じて知り合った仲間だったが、次第にその行動力と吸収力に惹かれ、ビジネスのパートナーとして共に事業を立ち上げることになる。
川野さんは現役大学生で、今回のスイーツ店はビジネスの学びの場だ。
勇さんは、「どうやって事業を立ち上げ、わからないことを解決していくか。その過程を隣で見て学んでほしい」と語る。
経験ではなく、“やる”という覚悟。年齢や立場にとらわれずに挑戦する2人の姿勢こそが、「一口の幸せ」の原動力だ。
店主・勇さんに聞く「これからの一口の幸せ」

「大福アイスで終わるつもりはありません」と語るのは、店主の勇さん。現在はスイーツの新商品開発、店舗展開、EC販売、コラボプロジェクトなど、次のフェーズへ向けた準備を進めている。
「“一口で幸せになる”って、実はすごく深いテーマなんです。スイーツに限らず、どんな形であれ人の心を動かすことに挑戦したい。」
「飲食を超えた“体験の場”を提供すること。そこを目指したい」と、静かに熱い夢を語ってくれた。
さいごに|一口から始まる、大きな物語


スイーツを通じて“ひとくちの幸せ”を届けたい。そんな想いから始まった小さなお店の物語は、今、多くの人の心に届き始めている。
その味は、記憶に残る。
その空間は、感情をほどく。
そしてその体験は、だれかの明日を少しだけ明るくする。
大阪・天満に訪れるなら、「一口の幸せ」は、きっと旅の思い出の中で、もっともやさしく、あたたかい時間をくれるだろう。
一口の幸せ【店舗情報】
店舗名 | 一口の幸せ |
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住所 | 〒530-0041 大阪府大阪市北区天神橋2丁目1−31 |
電話番号 | 050-1808-3150 |
営業時間 | 10時〜19時 |
定休日 | なし |
席数 | 10席 |
支払い方法 | クレジットカード・交通系IC・電子マネー・QRコード決済対応 |
公式アカウント |
一口の幸せ【メニュー】

勇さんと川野さんについて
勇翔太
平成元年生まれで、多岐にわたるビジネスを展開してきた起業家。
カルノリレンタカー株式会社(現在35店舗)と次世代株式会社の代表取締役を務め、さらにBUCKET LIST株式会社やエーストータルサービス(引越し・不用品回収)など複数の企業に出資している。
引っ越し業に携わる中、母子家庭や非正規雇用者を大好きな車で支援したいと考え、中古車販売店を開業したのち、レンタカー事業「カルノリレンタカー」をスタート。中古車販売事業とレンタカー事業を運営する知見から、車に関する有益な情報をより多くの人に伝えたいという想いを持っている。
さらに2024年には、「ひとくちで笑顔になれる体験を届けたい」という想いから、和スイーツ店「一口の幸せ」を大阪・天満にオープン。スイーツ業界は未経験ながら、素材や体験に徹底的にこだわり、“本当に美味しい”を追求したブランドづくりに挑戦している。
また多数メディアにも出演しており、直近では2024年4月に放送された『令和の虎CHANNEL』に登場し、話題を呼んだ。
川野誉太
京都橘高校サッカー部出身。同志社大学商学部4年(現在は休学中)。
大学2年時にサッカーから離れ、「起業」という新たなフィールドを志す。イベント運営や路上靴磨きなどを通じて行動力を磨き、大学4年時には学生団体『越 -BEYOND-』を設立。経営者と学生の交流イベントを定期開催し、若者の挑戦を後押ししている。
現在は、「一口の幸せ」の運営責任者として日々現場に立ちながら、事業づくりの実践を重ねているほか、「事業作りの学校」など複数のプロジェクトにも関わっている。