退去費用に納得いかない場合は払わないことはできる?払わなくていいものやどこに相談したら良いかを紹介

退去費用に納得いかない場合でも、サインをしてしまった場合は、請求された金額を支払わなくてはなりません。しかし、請求されるタイミングや居住期間によっては、退去費用が法外である場合があります。

この記事では、退去費用に納得いかない場合の対処法や、相談できる窓口を詳しく紹介します。引越しでは、退去と新居の準備で忙しくなりますが、費用を抑えるためには覚えておきたいポイントです。

この記事を読めば、納得いかない高額な退去費用を請求されたときの対処法がわかります。また、納得いかない退去費用を請求されないための方法もわかるので、ぜひ参考にしてみてください。

勇翔太
監修者
カルノリレンタカー株式会社 代表取締役
勇翔太

平成元年生まれで、多岐にわたるビジネスを展開してきた起業家。
カルノリレンタカー株式会社(現在24店舗)と次世代株式会社の代表取締役を務め、さらにBUCKET LIST株式会社やエーストータルサービス(引越し・不用品回収)など複数の企業に出資している。

目次

退去費用に納得いかない・引越しで後悔したくないならズバット引越し比較がおすすめ

退去費用に納得いかない・引越しで後悔したくないならズバット引越し比較がおすすめ
引用元:ズバット引越し比較公式サイト

引越しには、荷物の輸送費用だけでなく退去する部屋と新居にも費用がかかります。予算内で引っ越すなら「ズバット引越し比較」の活用がおすすめです。

住んでいた部屋の退去費用や、新しく住む部屋の入居費用は費用の削減が難しい場合があります。しかし、荷物の搬出や輸送、搬入などの引越し費用は、「ズバット引越し比較」を利用すれば負担を軽減できる可能性があります。

「ズバット引越し比較」の利用者数は785万人以上です。20年にわたり多くの支持を得ていることからも、安心して利用できる比較サイトとなっています。ここでは、退去費用に納得いかない・引越しで後悔したくない人が比較サイトを使うと良い理由や多くの人に選ばれている理由を詳しく紹介します。

退去費用に納得いかない・引越しで後悔したくない人が比較サイトを使うと良い理由

引越しにかかる費用は、依頼する引越し業者ごとに異なります。主な理由として、業者によって得意分野の違いが挙げられます。

引越し業者ごとの得意分野は、以下のような引越しです。

  • 荷物が少ない単身の引越し
  • 荷物が多い家族の引越し
  • 近距離の引越し
  • 遠方への引越し

「ズバット引越し比較」を利用し、ニーズと合致する引越し業者を選べば、引越し費用の軽減が可能です。また、最大51%も引越し費用が安くなる可能性があるため、退去や新居にかかる費用にも余裕を持てるメリットがあります。

ズバット引越し比較で良い引越し業者が見つかる理由

「ズバット引越し比較」では、大手引越し業者だけでなく、地域密着型の引越し業者も含め312社と提携しています。また、以下のニーズに合わせて業者選びができることも、「ズバット引越し比較」で良い業者が見つかる理由の1つです。

  • 荷物を搬出する場所
  • 引越し先の都道府県
  • 引越し人数
  • 引越し予定日
  • 荷物の種類と数
  • オプションの有無

長距離や荷物の多い引越しは、費用が高くなりがちです。しかし、引越し業者の強みを活かした引越しなら、費用や対応に高い納得感を持てる引越しが期待できます。

引越し業者の特色を活かし、安い業者が見つかる「ズバット引越し比較」だからこそ、ニーズに合った業者選びが可能です。

ズバット引越し比較が選ばれる理由

「ズバット引越し比較」を利用すると、引越し費用が安いだけでなく、納得できる引越し業者の選定に役立ちます。

引越し業者を選ぶ基準割合
価格が安かった38%
見積もりの連絡が早かった19%
訪問見積もり時の対応が良かった19%
電話やメールの対応が良かった16%
オプションサービスが良かった8%
引用元:ズバット引越し比較アンケート回答結果

引越し費用が安くても、対応の悪い業者を選ぶと後悔する可能性があります。そのため、引越し業者を選ぶ基準は、業者の対応に着目している人も多いようです。

「ズバット引越し比較」を利用すれば、予算やニーズと照らし合わせ、手間なく最適な業者が見つけられます。

荷物量の入力なしでも費用相場をチェックできる

退去費用とは

退去費用とは

賃貸物件を退去する際、以下の原状回復にかかる費用を「退去費用」と言います。

  • 設備の修繕
  • ハウスクリーニング
  • 入居期間中の汚れや傷など

退去費用の一部は貸主が負担しますが、借主にも費用を負担する義務が発生します。国民生活センターには、年間多くの賃貸住宅の原状回復トラブルに関する相談が寄せられています。2021年〜2023年の相談件数は、以下のとおりです。

年度相談件数
2021年14,112件
2022年12,884件
2023年13,247件
引用:独立行政法人 国民生活センター

賃貸住宅に損傷を与えた場合は、借主に原状回復が求められますが、経年劣化や通常損耗は、現状回復の義務はありません。しかし、原状回復の修繕範囲や金額でトラブルは、発生しやすい傾向だと考えられます。退去費用でトラブルを避けるためには、借主の責任と原状回復に対する義務を理解しておくことが大切です。

退去費用が納得いかない・高額請求された場合の対処法

退去費用が納得いかない・高額請求された場合の対処法

高額な退去費用を請求された場合、納得いかずに支払うべきか悩むことは少なくありません。ここでは、退去費用に納得いかないときの対処法を紹介します。納得がいかない場合は、適切な対処が大切です。

退去費用の内訳を確認する

退去費用に納得いかなかった場合は、内訳を確認して貸主側に説明を求めてみてください。請求書には、以下の項目が入っているケースが散見されます。

  • ハウスクリーニング
  • カギの交換費用
  • 壁紙やクロスの補修・張替え
  • 床やフローリング・はばきの修繕
  • 柱やドアの補修
  • ふすまや障子の張替え
  • におい消臭
  • 工賃や処分費用

上記の項目の中で、減価償却や国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」で定められる内容以外のものは、不当な請求となっている場合があります。

契約内容を確認する

原状回復における費用は、賃貸契約に記載されている内容をもとに決定します。契約書に退去費用に関する特約項目があれば、項目内容にしたがって請求された費用は支払わなければなりません。しかし、契約書に明確な特約がなく、想定していない請求が含まれている場合は、ガイドラインがされます。

契約書やガイドラインを参考にした結果、原状回復に対する請求費用が高い場合は、貸主や管理会社に交渉してみてください。ただし、交渉する際は不当な請求に該当する「内容」と「理由」を添えることが大切です。妥当な費用も含めて交渉すると、検討してもらえる可能性は高くなります。

ガイドラインをチェックする

ガイドラインをチェックする

国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」には、以下のような内容が詳しく記載されています。

  • 貸主・借主が負担すべき費用
  • 経年劣化に関する考え方
  • 原状回復にかかる判例の動向

ガイドラインでは、借主が原状復帰の義務を負う基準が明確に記載されています。ここでは、借主と貸主の負担すべき項目を、それぞれ紹介します。

借主負担になる項目(払う必要があるもの)

借主に支払義務が発生するのは、「故意または過失によって損傷を与えた箇所」です。退去時に発生する費用として、以下のような項目が挙げられます。

  • ペットがつけた汚れや傷
  • 喫煙による黄ばみや臭い
  • 床やたたみのシミ
  • フローリングの傷
  • 壁や床の傷・落書き
  • カギを紛失した場合の交換費用
  • 水漏れを放置した腐食
  • くぎやネジの穴

上記は、故意または過失に該当する損害です。退去の際、原状回復に関する費用として請求された場合は、支払わなければなりません。

貸主負担になる項目(払わなくていいもの)

「通常損耗」や「経年劣化」による品質低下は、貸主が負担すべき原状復帰の費用です。通常摩耗とは、問題なく居住していても発生する損傷を指します。電化製品の背面にできる黒ずみや、家具の設置による床の凹みなど、避けられない損傷が該当します。

時間が経過したことで品質が低下した場合は、「経年劣化」です。フローリングの変色や据え付けされたエアコンの故障などは、貸主の負担となります。なお、退去時に通常の清掃をしていた場合、ハウスクリーニングの費用は貸主負担となることが一般的です。ただし、契約書にハウスクリーニング費用の特約があれば、明記された金額を借主が負担しなければなりません。

管理会社にメールや電話で問い合わせをする

管理会社にメールや電話で問い合わせをする

退去費用が高額だと感じたときは、賃貸契約書やガイドラインを確認し、管理会社に連絡してみてください。多くの不動産を取り扱う管理会社なら、退去費用に関する専門的な知識を持っています。

  • 賃貸契約書に書かれた具体的な内容
  • ガイドラインをもとにした解釈
  • 居住年数に対する経年劣化の費用

管理会社に相談するときは、正確に現状を把握してもらうため、電話だけでなくメールで写真の添付がおすすめです。その際、入居時から損傷している箇所の写真も提示すると、管理会社に判断してもらいやすくなります。

貸主に交渉する

貸主に退去費用の交渉をする際は、根拠となる資料をそろえて書面で提示することが重要です。以下は、不当な退去費用として請求された一例です。

  • 加入時から損傷していた箇所の修理費用
  • 正当な修繕方法となっていない
  • 経年劣化や減価償却の費用が含まれている

換気扇を掃除せず油まみれになっている場合は、「特別損耗」として手入れを怠った借主の責任です。しかし、老朽化した換気扇は減価償却として、貸主の負担を免除される場合があります。

法的措置を検討する

退去費用に納得できず、貸主との交渉が進まない場合は、法的措置への移行が可能です。

  • 少額訴訟
  • 通常訴訟
  • 調停

不当とも言える高い退去費用なら、架空請求とみなされる場合があります。退去費用の請求額によって、法的措置の方法は異なります。専門家に相談しながら、進めていくことが大切です。

なお、法的措置に進める場合は、手数料が必要です。訴訟や調停にかかった費用で、結果的に支出が増えてしまわないように注意しておいてください。

退去費用が納得いかない場合の相談窓口

退去費用が納得いかない場合の相談窓口

請求された退去費用に納得いかない場合、訴訟や調停など法的措置へ進む前に、相談できる窓口もあります。相談先によって費用や目的が異なります。ここでは4つの相談窓口を紹介するので、高額な退去費用で悩んだときは、ぜひ参考にしてみてください。

国民生活センター

独立行政法人 国民生活センターは、国民の安定や向上を目指し、情報の提供や調査研究を実施する公的機関です。相談窓口を設置し、紛争解決に向けたサポートが可能です。

  • お昼の相談窓口(11:00~13:00)
  • ADR(裁判外運送解決手続)の紹介
  • 全国の消費生活センターなどとの連携

国民生活センターの公式ホームページでは、原状回復トラブルに対する備えが紹介されています。和解や仲裁に向けた助言も含めた相談もできるため、退去費用の交渉が進まないときに利用できます。

消費生活センター(消費者センター)

原状回復の費用でトラブルになったとき、公正な立場で対応している公的機関が消費生活センターです。全国の各自治体に窓口があり、相談料は無料です。消費者ホットラインに電話すると、近くの消費生活センターの窓口を教えてもらえます。

消費者ホットラインに電話がつながらないときは、国民生活センターの電話番号がアナウンスされます。原状回復に関するトラブルの内容によって、弁護士の介入が必要な場合は、国民生活センターへの仲介が可能です。

日本賃貸住宅管理協会

公益財団法人 日本賃貸住宅管理協会には、賃貸トラブルの窓口として「賃貸住宅に関するご相談」を開設しています。ただし、無料相談は1人1回のみで、以下の方法で相談すると、相談員から電話で回答してもらえます。

  • WEBフォーム
  • FAX
  • 郵便

なお、日本賃貸住宅管理協会は、よりよい賃貸借の関係を構築することを目的としています。そのため、具体的な紛争の解決や仲裁はおこなわれていません。相談を申し込む際、具体的な内容を記載しておくと、回答が早くなる傾向があるようです。しかし、回答までに2〜3週間ほどかかるため、相談するなら早めに利用することをおすすめします。

弁護士

法外な退去費用の請求や、貸主との交渉が困難で訴訟となった場合は、弁護士に相談してください。弁護士に依頼すると、すべての窓口となってくれるため、煩わしい交渉の対応は必要ありません。弁護士へ相談する際は、以下のような方法があります。

  • 弁護士事務所に相談する
  • 自治体が実施する相談窓口を利用する
  • 弁護士団体から紹介してもらう
  • 国民生活センターに紹介してもらう

弁護士を探す際は、退去費用の訴訟実績を持つ弁護士を探すことが大切です。なお、相談する弁護士によっては、費用が発生する場合があります。なかには、初回のみ無料相談できる事務所もあるため、無料相談を活用して親身にアドバイスしてくれる弁護士を探してください。

退去費用が納得いかない場合はサインしないことが大切!

退去費用が納得いかない場合はサインしないことが大切!

請求された退去費用に納得いかない場合は、請求書にサインしないようにしてください。一度サインすると、法外な請求であっても、退去費用に納得したとみなされて、支払いの義務が生じてしまいます。

以下のような事例は正当な退去費用でない場合があるため、毅然とした態度でサインは断るようにしてください。

  • 短時間で作成した請求書を提示された
  • 退去の立会いで請求書にサインを求められた
  • 退去の立会いを免除するため念書にサインを求められた
  • 退去に対するサインを求められた

退去費用の請求は、引越しが終わったあとの郵送が一般的です。契約書や国土交通省のガイドラインに基づいた退去費用を算出するためには、退去後の部屋を確認しなければなりません。

すぐに提示された退去費用の請求書は、契約書やガイドラインに沿っていない可能性があります。そのため、請求書や立ち退きの書類へサインする際は、十分に確認してからサインするようにしてください。

退去費用に納得がいかないなどのトラブル事例

退去費用に納得がいかないなどのトラブル事例

国民生活センターに寄せられる退去費用のトラブル事例には、以下のような相談があります。

請求された内容納得いかない理由
クロスをペットが傷つけたとして張替の費用ペットが原因の傷か写真では分からない
退去時にクリーニング費用入居時に不要と言われていた
傷ついた床の修繕費用入居時からあった傷も含まれている
高額な原状回復の費用入居から10年以上経過している

丁寧な掃除や取扱いをしていても、通常の生活で避けられない傷や汚れは、退去費用には含まれません。また、入居時に損傷しているところを見つけたら、必ず写真に撮って証拠を残しておくことも大切です。賃貸住宅に入居する際は、退去時のトラブルを避けるよう心掛けておいてください。

退去費用の目安・相場

退去費用の目安・相場

退去費用の相場は、部屋の間取りによって異なります。退去費用が適正であるか迷ったときは、以下を目安にしておいてください。

間取り退去費用の相場
1R・ワンルーム2~3万円
1DK・1LDK・2K・2DK3~6万円
2LDK・3DK6~9万円
3LDK以上9~11万円

ただし、退去費用は入居期間や部屋の状態によって差があります。入居期間が長く、故意による損傷がなければ、退去費用は相場より低くなることもあります。退去費用は、1人ひとり状況が異なるため、あくまで目安として考えておいてください。

おすすめの引越しのタイミングについては、以下の記事で詳しく解説しているので、併せてご覧ください。

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退去費用に納得がいかないとならないためには?費用を抑えるポイント

退去費用に納得がいかないとならないためには?費用を抑えるポイント

ここからは、納得いかない退去費用を請求されないため、入居時から注意しておきたいポイントを紹介します。物件の状態や契約書のポイントなど、詳しく解説するのでぜひ参考にしてみてください。

入居時にキズや不具合・設備をチェックしておく

賃貸住宅に入居する際は、キズや設備の不具合などをチェックし、損傷などがあれば写真を撮っておいてください。退去時に必要となる原状復帰には、入居したときに発見していた損傷が含まれません。

入居時のチェックを怠ると、覚えのない損傷個所まで退去費用に含まれてしまいます。壁や床、設備や窓の外などを確認し、キズや破損、不具合があれば管理会社や貸主に報告しておいてください。

入居時にチェックしておきたい場所は、国土交通省のリストが参考になります。積極的に活用し、入居チェックは必ず実施しておいてください。

国土交通省:入退去時の物件状況及び原状回復リスト(例)

敷金ゼロの物件は避ける

賃貸契約で支払う敷金には、退去時に必要となる原状復帰費用の役割があります。しかし、敷金ゼロの賃貸物件に入居すると、引越しする際に退去費用が発生する可能性が高くなります。

退去費用を軽減するなら、初期費用は高くなりますが、敷金が設定されている物件がおすすめです。敷金として事前に退去費用を預けるか、退去時に支払うかの違いですが、退去費用の請求に悩まされるリスクは減ります。

敷金のある物件に引っ越す際は、初期費用の負担が増えます。引越しにかかる費用の負担が増えるため、引越し費用を抑えたい方も多いでしょう。そんなときは、「ズバット引越し比較」を活用するのがおすすめです。かんたん1分一括で複数の業者に引越しの見積もりの依頼ができます。引越しをするのに損をしたくないという方は、ズバット引越し比較で無料で見積もりを依頼してみてください。

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借主が退去費用を負担する特約があるかチェックする

借主が退去費用を負担する特約があるかチェックする

賃貸契約書を締結するときは、「借主が退去費用を負担する特約」がないか、必ず確認しておいてください。契約書に退去費用の特約があると、ガイドラインよりも優先されるため、支払いの義務が発生します。

ただし、特約が設けられている場合には注意が必要です。特約が有効となるのは、契約時に退去費用の負担義務に関して、意思表示している場合です。借主が、通常の原状復帰費用を超える修繕義務を認識していない場合は、特約の効力はありません。

賃貸契約書を交わしたときに、納得できる説明がなかった場合は、その旨を伝えてください。とはいえ、契約書の内容は、しっかり確認してから締結することが大切です。

普段から掃除をしておく

日頃から、こまめに掃除しておけば、退去費用が高くなることを防げます。退去費用のトラブルで多いのは、清掃を怠ったことが原因です。常に掃除を心掛けていれば、以下のようなケースを防げます。

  • 汚れが酷くなって原状回復が難しくなる
  • 汚れたまま使用して設備に不具合が出る
  • 劣化に気づかず継続して使用する

賃貸物件に住む場合は、退去時に原状回復しやすいよう、日常的に掃除をしておくことが大切です。退去時に清潔な状態であれば、高額な退去費用になる可能性は低くなります。

室内での喫煙は避ける

タバコの煙は、壁紙の変色や汚れの原因です。喫煙した部屋を退去すると、壁紙の張替えで退去費用が高額になる可能性があります。退去費用を抑えるためには、室内の喫煙を避け、タールが入っていない加熱式タバコの使用など対策が必要です。

ベランダで喫煙すれば、室内の汚れは避けられますが、共用部のベランダは喫煙禁止となっている場合があるため、注意しておいてください。

火災保険を利用する

火災保険を利用する

賃貸物件に入居する際は、火災保険の加入が義務付けられていることが一般的です。また、「借家修理費用保障特約」が付加されていることが多くあり、部屋の修繕費用に備えられます。

ただし、借家の修理費用に充てるため、入居者の判断だけで火災保険を使用できないことが多くあります。退去のため、火災保険を使って原状復帰をするなら、貸主に事前に確認して許可を得ておくようにしてください。

退去時には立ち会いをする

賃貸住宅から引っ越す際は、貸主や管理会社の確認に同席しておくことも大切です。退去時の現状確認は、原状復帰費用のもととなるチェックがおこなわれます。借主も、現状確認に立ち会っておくと、その場で責任のない傷や汚れの主張が可能です。

また、立ち会いは引越し後に届く原状復帰費用を巡るトラブルの回避にもつながります。近年は、借主の立ち会いを不要とすることが多くありますが、可能なかぎり立ち会いには同席するよう心掛けておきましょう。

耐用年数・経過年数についての理解を深めておく

原状復帰の費用は、経年劣化による通常損傷を省いた金額となります。そのため、壁紙やフローリング、エアコンやお風呂など、耐用年数を調べておくことが大切です。賃貸住宅の設備に関する耐用年数は、以下を参考にしてみてください。

設備耐用年数
カーペット・クッションフロア6年
壁紙・クロス6年
流し台5年
エアコン・ガス機器など6年
戸棚・たんすなど8年
便器・洗面台15年
引用元:国土交通省住宅局参事官「原状回復をめぐるトラブとガイドライン」に関する参考資料

ガイドラインによると、壁紙の張替えに10万円必要となった場合、居住期間が3年だと50%の費用を借主が負担します。つまり、壁紙の原状復帰費用として、5万円の請求なら法外な請求とはいえません。

原状復帰にかかる費用と、設備の耐用年数・居住した期間の関係性を理解していれば、不当な請求で損になることを避けられます。

早めに相談・交渉をする

早めに相談・交渉をする

納得いかない退去費用を請求されたとき、放置していると保証人に迷惑がかかる可能性があります。請求された金額は、早めに貸主や管理会社に相談し、金額の詳細を提示してもらい交渉にうつりましょう。

退去費用が高額なときは、借主が支払う必要のない費用まで含まれているケースがあります。しかし、放置したままだと貸主から訴訟を起こされてしまいかねません。トラブルを避けるためにも、請求された金額に納得いかないときは、早めに交渉することが大切です。

通常消耗については交渉する

国土交通省の定めるガイドラインでは、借主の通常消耗による原状復帰は必要ないと示されています。日常生活や家具・電化製品の設置でついた汚れや傷は、「通常損耗」として原状復帰費用から除外が可能です。

通常損耗として認められるのは、以下のような例があるので参考にしてみてください。

  • タンスや冷蔵庫を設置した床の凹み
  • 電化製品の背面壁にできる電気焼け
  • 画鋲を指した跡
  • たたみやフローリングの傷み・変色

なお、結露が原因でカビが発生したり、壁紙が剥がれたりした場合は、建物の構造が問題であるケースもあります。しかし、貸主や管理会社に報告をせず、換気や清掃を怠った場合は、「特別損耗」として、原状回復費用は借主の義務となります。

定期的に掃除し、通常損耗に該当する費用が請求書に含まれている場合は、借主へ交渉してみてください。

退去費用に納得がいかない!となりやすいケース

退去費用に納得がいかない!となりやすいケース

高額な退去費用を請求された場合、支払えなくなる恐れがあります。ここでは、引越しの際に請求された退去費用で、納得いかないほど高額になるケースを紹介します。退去費用が高額化しない方法を知っていれば、居住中から注意して備えておけるので、参考にしておいてください。

ペットを飼っていた

室内でペットを飼っている場合は、除菌や消臭、損傷個所の修繕で退去費用が高額になりやすい傾向があります。

  • ペットの臭い、汚れ
  • 壁や柱、ドアなどの傷
  • カーペットやフローリングの損傷

ペットを飼うときは、退去費用の予算を多めに準備しておくことが大切です。なお、ペット可の賃貸物件の場合、敷金や家賃が高く設定されている場合があります。

無断でDIYをした

貸主や管理会社に無断でDIYした結果、簡単には元に戻せないような状態になると、退去費用は高くなります。以下のようなDIYには注意しておいてください。

  • 釘やネジで壁に穴をあける
  • カーペットをフローリングに変える
  • 壁を壊して部屋をつなげる

大がかりなDIYほど、原状復帰は困難です。過ごしやすいよう賃貸住宅でDIYをするなら、すぐに原状復帰が可能なDIYに留めておくことが大切です。

室内でタバコを吸っていた

喫煙によって、壁紙の黄ばみや臭いが残っていると、原状復帰のため全面的に壁紙を張り替える必要があります。そのため、退去費用は高額になりがちです。

近年は、喫煙不可の賃貸物件もあり、喫煙による原状復帰は高額な退去費用のリスクが高まります。ワンルームであっても10万円ほどの請求となる場合もあるので、屋外の喫煙を心掛けておいてください。

掃除をしていなかった

退去費用を抑えるためには、日常的な掃除も欠かせません。汚れが蓄積されて原状復帰が困難になると、高額な費用を請求される可能性が高まります。

賃貸住宅の掃除は、窓周辺の結露対策やコンロ周りの油汚れなどにも注意しておかなくてはなりません。結露による腐食やカビなどは、適切な掃除と対策で避けられる場合もあります。日常的な掃除と点検で、きれいな状態を保っていれば、退去費用を軽減できる可能性が高くなります。

退去費用に納得いかずに支払いをしなかった場合の流れ

退去費用に納得いかずに支払いをしなかった場合の流れ

納得いかないからと言って、退去費用を支払わずにいると、裁判を起こされる可能性があります。ここでは、退去費用を支払わなかった場合の流れを紹介します。

1.退去費用の請求

引越しから1ヶ月ほど経つと、借主から原状復帰に関する退去費用の請求書が届きます。請求書とともに、明細が同封されているため、内容を確認しておいてください。

  • 敷金よりも退去費用が高い:差額を支払い
  • 退去費用よりも敷金が高い:差額を返金

1ヶ月以上経過しても退去費用の請求が届かない場合は、貸主や管理会社に退去手続きの完了を確認しておくことが大切です。

2.督促

退去費用を請求されたときは、支払い期限が定められています。期限を過ぎても、支払いや連絡がない場合は、貸主から支払いの督促が始まります。

  • 退去費用に納得いかない
  • 支払い期日を延長してほしい
  • 分割払いにしてほしい

上記のような主張があるなら、必ず貸主や管理会社に連絡しておいてください。たとえ、納得いかない退去費用であっても、支払期日や督促を無視していると、大きな問題となってしまいます。

3.連帯保証人や保証会社が弁済

退去費用を支払ってもらえない場合、借主や管理会社は他の方法で退去費用を回収しようとします。

  • 保証人や連帯保証人
  • 保証会社

保証人には返済義務がありませんが、退去費用の支払いが滞っている通知が郵送されます。保証会社は、家賃や退去費用が滞ったときに立て替える「代位弁済」をおこないます。

保証会社が弁済をした場合h、立替金を借主に請求するのが一般的です。手数料や損害金が含まれた金額が請求されるため、さらに退去費用が高額化する可能性があります。

4.裁判

請求された退去費用を支払わなければ、訴訟に発展する恐れがあります。裁判になると、信用情報に登録されて「ブラックリスト」となる可能性があります。クレジットの申し込みや、銀行からの借り入れができなくなるため、注意が必要です。

退去費用のサインをしたあとは、期日までに支払いしましょう。退去費用の負担が大きくなりそうなときは、最安値の引越し業者を見つけられる「ズバット引越し比較」の活用をおすすめします。

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退去費用に納得がいかない場合のよくある質問

退去費用に納得がいかない場合のよくある質問

退去費用に納得いかない場合、どのように対応したらよいのか迷うこともあります。そこで、高額な退去費用で困ったときによくある質問を紹介します。

サインを拒否したり断ったりしてもよいですか?

退去した部屋の現状確認で立ち会ったとき、退去費用の書類にサインを求められても、断ることは可能です。本来、退去費用は工事業者の見積もりをもとに計算します。立ち会いの時点で退去費用を算出できるものではありません。「妥当な金額か確認する」と伝え、その場でのサインは断ってください。

サイン後に追加請求をされることはありますか?

部屋の損傷を故意に隠していると、サインしたあとでも追加請求される場合があります。

  • 立ち会いのときに隠す
  • 一部だけ壁紙を張り替えていた
  • 見た目は問題ないが壁のボードに凹みがあった

誤って損傷させてしまった箇所があれば、正直に損傷を伝えておくと、追加請求の可能性は低くなります。

退去費用は何年住めば安くなりますか?

10年以上の居住期間があれば、退去費用が安くなる可能性があります。賃貸住宅の設備の多くが、耐久年数が10年未満だからです。ただし、故意または過失によって傷ついたり汚れたりした箇所は、原状復帰が求められます。

喫煙やペットによる退去費用は、10年以上居住していても高くなりやすいため、注意が必要です。

退去費用だけでなく、引越し費用も抑えたい方は、最大51%引越し費用が安くなる可能性がある「ズバット引越し比較」がおすすめです。引越しの条件を入力をするだけで、最大12社の見積もりをもらうことができ、1番安い引越し業者が見つかります。

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退去費用に納得いかない・引越しで後悔したくないならズバット引越し比較がおすすめ

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引越し業者ごとの得意分野は、以下のような引越しです。

  • 荷物が少ない単身の引越し
  • 荷物が多い家族の引越し
  • 近距離の引越し
  • 遠方への引越し

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  • 荷物を搬出する場所
  • 引越し先の都道府県
  • 引越し人数
  • 引越し予定日
  • 荷物の種類と数
  • オプションの有無

長距離や荷物の多い引越しは、費用が高くなりがちです。しかし、引越し業者の強みを活かした引越しなら、費用や対応に高い納得感を持てる引越しが期待できます。

引越し業者の特色を活かし、安い業者が見つかる「ズバット引越し比較」だからこそ、ニーズに合った業者選びが可能です。

ズバット引越し比較が選ばれる理由

「ズバット引越し比較」を利用すると、引越し費用が安いだけでなく、納得できる引越し業者の選定に役立ちます。

引越し業者を選ぶ基準割合
価格が安かった38%
見積もりの連絡が早かった19%
訪問見積もり時の対応が良かった19%
電話やメールの対応が良かった16%
オプションサービスが良かった8%
引用元:ズバット引越し比較アンケート回答結果

引越し費用が安くても、対応の悪い業者を選ぶと後悔する可能性があります。そのため、引越し業者を選ぶ基準は、業者の対応に着目している人も多いようです。

「ズバット引越し比較」を利用すれば、予算やニーズと照らし合わせ、手間なく最適な業者が見つけられます。

荷物量の入力なしでも費用相場をチェックできる

まとめ

退去費用に納得いかないが行かない場合は払わないことはできる? まとめ

この記事では、引っ越しによって発生する退去費用について紹介しました。退去費用は、引越し後に郵送で届くことが一般的です。立ち会い時にサインを求められても持ち帰り、よく確認してからサインすることが大切です。

退去費用は、賃貸契約書やガイドラインに沿って作成されます。しかし、退去費用にかかわる書類にサインをすると、取り消すことはできません。この記事を参考に、納得できない退去費用を提示されたら、耐久年数や居住期間をもとに適切な金額を示し、放置せずに交渉しましょう。

ズバット引越し比較であれば、簡単見積もり。引越しの条件を入力をするだけで、最大12社の見積もりをもらうことができ、1番安い引越し業者が見つかります。かんたん1分一括で複数の業者に引越しの見積もりの依頼ができます。引越しをするのに損をしたくないという方は、ズバット引越し比較で無料で見積もりを依頼してみてください。

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この記事を書いた人

川本 裕太のアバター 川本 裕太 UPSTART株式会社 代表取締役

はじめまして、アプデの運営会社、UPSTART株式会社代表の川本です。私は常に劣等感を抱いて社会人生活を過ごしていました。営業成績は下、上司に怒られる毎日。情けなく、悔しくて涙した日々も少なくありませんでした。そのような経験から「周りに追いつき、追い越し、人生を変えてやる」という想いで起業し、「アプデ」という情報メディアを立ち上げました。アプデの情報を見て、人生が少しでも良い方向に変わったらこれほど嬉しいことはありません。